保護者向けコラム|そろばん
計算が遅い・ミスが多い子に
できること
「計算に時間がかかる」「わかっているのに、ミスで点数を落とす」。小学生の保護者の方から、よく聞く相談です。計算が遅くなる原因、ケアレスミスの種類と減らし方、おうちでできる工夫、そしてそろばんでできることを、教室での経験からまとめました。

計算が遅い、ミスが多い。どちらも、能力の問題というより、慣れと手順の問題であることがほとんどです。どこで時間がかかっているのか、どんなミスをしているのかがわかれば、手の打ちようがあります。算数そのものに苦手意識がある場合は、算数が苦手な子に、そろばんが効く理由もあわせてご覧ください。
計算が遅くなる、よくある原因
| 原因 | こんな様子 |
|---|---|
| 「あといくつで10」があいまい | 7+5で、指を使って数えている |
| 九九がまだあやふや | 7×8で止まる、最初から唱えなおす |
| くりあがり・くりさがりの手順 | 一の位と十の位を、行ったり来たりしている |
| 数字を書くのに時間がかかる | ていねいすぎる、書き順や形が決まっていない |
| 問題を読むのに時間がかかる | 文章題で、何を聞かれているかがわからない |
いちばん多いのは、「あといくつで10」と九九です。ここがすぐに出てくるようになると、ほかの計算もぐっと速くなります。
ケアレスミスの種類と減らし方
「気をつけて」と言うだけでは、ミスはなかなか減りません。どんなミスかを知って、そのミスに合った工夫をするのが近道です。
- 写しまちがい:問題の数字を、ノートに写すときにまちがえる。→ 写したら、指でさして問題と見くらべる。
- 数字の書き方:0と6、1と7、4と9などが、まぎらわしい。→ 数字の形を決めて、ていねいに書く。
- くりあがりの書きわすれ:小さく書く「1」をわすれる。→ くりあがりを書く場所を決める。
- 記号の見落とし:たし算とひき算がまざると、記号を見まちがえる。→ 計算する前に、記号に印をつける。
- 位がずれる:筆算で、たての列がずれる。→ マス目のノートを使い、位をそろえて書く。
テストを見返して、同じミスが何回あるかを数えてみると、その子のくせがわかります。

おうちでできること
- 「10のなかよし」あそび:おうちの人が「7」と言ったら、こどもが「3」と答える。車の中や、おふろでもできます。くり上がりのたし算の教え方はさくらんぼ計算とは?へ。
- 九九は、ばらばらに:順番に唱えられても、ばらばらに聞かれると出てこないことがあります。「7×8は?」と、順番をかえて聞いてみましょう。
- 時間は「昨日の自分」とくらべる:友だちとくらべるより、「昨日より何秒速くなったか」のほうが、やる気が続きます。
- 見直しは、ポイントをしぼる:「ぜんぶ見直して」より、「写した数字」と「答えの書き写し」だけ確かめるほうが、続けやすく効果的です。
そろばんでできること
- 数のまとまりが、目に見える
そろばんは、上の五玉が5、下の一玉が1。「5と10のまとまり」が、珠の位置で目に見えます。「あといくつで10」が、手と目で身につきます。
- 位がずれない
そろばんは、けた(棒)ごとに位が決まっています。大きな数でも、位を取りちがえにくくなります。
- 毎回の丸つけで、正確さが身につく
教室では、先生がその場で丸つけをします。まちがえたらすぐにやり直すので、「正しく計算する」くせがつきます。
- 時間を決めて取り組む
検定は各種目15問・7分。時間を意識して問題に向かう経験が、テストのときにも生きてきます。
- やがて、暗算へ
珠の動きが身につくと、頭の中にそろばんを思いうかべて計算できるようになります(そろばん式暗算のしくみ)。
そろばんだけでは足りないこと
そろばんは「計算の土台」をつくる習い事です。文章題の読み取り、図形、単位などは、学校の授業や宿題で身につけていくものです。計算が速く正確になると、そのぶん、考える問題に時間を使えるようになります。
よくある質問
計算が遅いのは、能力の問題ですか?
多くの場合、能力ではなく、慣れと手順の問題です。「あといくつで10」や九九がすぐに出てくるようになると、計算はぐっと速くなります。
ケアレスミスは、注意すれば直りますか?
「気をつけて」と言うだけでは、なかなか直りません。写しまちがい・数字の書き方など、どんなミスが多いかを見つけて、そのミスに合った工夫をするのが近道です。
そろばんを習うと、学校の筆算ができなくなりませんか?
なりません。学校の筆算は、学校の授業で身につきます。そろばんで数の感覚や計算の速さが身につくと、筆算もスムーズになります。くわしくはそろばんは意味ない?でもお答えしています。
高学年からでも、計算は速くなりますか?
なります。高学年や中学生から始める生徒さんもいます。九九やくりあがりの土台がある分、進みが速い子も多いです。
どのくらいで、計算が速くなりますか?
人によってちがいます。週1回の授業でも、続けるうちに少しずつ速く、正確になっていきます。おうちで1日5〜10分練習すると、そのぶん早く身につきます(おうちでできる そろばん練習)。

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