保護者向けコラム|そろばん
暗算が速くなるコツ
今日からできる5つと、毎日5分の練習
「計算が遅い」「暗算になると止まってしまう」。暗算が速い子は、特別な才能があるわけではありません。頭の中に、すぐに使える「数のまとまり」をたくさん持っているのです。そろばん教室で子どもたちを見てきた経験から、今日からできる5つのコツと、おうちでできる毎日5分の練習をご紹介します。

暗算が速い子は、何がちがう?
暗算が速い子の頭の中では、「7と3で10」「6×8=48」のような答えが、考えるより先に出てきます。計算を1つずつしているのではなく、覚えている「まとまり」を組み合わせているのです。
反対に、暗算が遅い子は、7+5を「8、9、10、11、12」と1つずつ数えていることがよくあります。数えるやり方は、数が大きくなるほど時間がかかり、まちがいも増えます。
つまり、暗算を速くするには、①すぐに出てくるまとまりをふやす、②まとまりを使いやすい順番で計算する、の2つです。ここからの5つのコツは、どちらかにあたります。
コツ1 10のなかまを、すぐ言えるように
「1と9」「2と8」「3と7」「4と6」「5と5」。合わせて10になる組み合わせを、こどもスクールでは「10のなかま」と呼んでいます。たし算のくり上がり、ひき算のくり下がりは、ほとんどこれで解けます。
| 問題 | 頭の中 |
|---|---|
| 8+6 | 8に2で10、のこり4で 14 |
| 13−5 | 13から3ひいて10、もう2ひいて 8 |
「8のなかまは?」「2!」と、クイズのように聞いてみてください。1秒で言えたら合格です。合わせて5になる「5のなかま」(1と4、2と3)も、そろばんでは大事な組み合わせです。
コツ2 大きい位から計算する
紙に書く筆算は一の位から計算しますが、暗算は大きい位からのほうが、頭に残しやすくなります。
| 問題 | 頭の中 |
|---|---|
| 38+45 | 30+40で70、8+5で13、合わせて 83 |
| 63−28 | 63から20ひいて43、もう8ひいて 35 |
先に大きい位を決めておくと、答えのだいたいの大きさがわかるので、大きなまちがいにも気づきやすくなります。そろばんも、大きい位(左)から計算します。
コツ3 きりのいい数にしてから直す
9や8で終わる数は、10や100に近い数です。いったんきりのいい数にして計算し、あとで直します。
| 問題 | 頭の中 |
|---|---|
| 29+46 | 30+46で76。1多くたしたので、1ひいて 75 |
| 98+57 | 100+57で157。2多くたしたので、2ひいて 155 |
| 50−19 | 50−20で30。1多くひいたので、1たして 31 |
| 99×4 | 100×4で400。4多いので、4ひいて 396 |
お店の「198円」「980円」も、200円・1,000円として考えると楽になります。買い物は、このコツのよい練習です。
コツ4 かけ算は、分けてから合わせる
| 問題 | 頭の中 |
|---|---|
| 24×3 | 20×3で60、4×3で12、合わせて 72 |
| 36×5 | 5をかけるのは「10をかけて半分」。360の半分で 180 |
| 25×8 | 25×4が100なので、その2つ分で 200 |
このコツの土台は九九です。九九を、となえずに答えだけパッと言えるようになると、かけ算・わり算の暗算が一気に速くなります。「しちし?」と聞かれて、「にじゅうはち」がすぐ出るかを確かめてみてください。
コツ5 数を「珠の形」で思い浮かべる(そろばん式)
そろばんを習うと、7と聞いただけで「上の珠と、下の珠2つ」の形が浮かぶようになります。数を言葉ではなく形で持てるので、けたが多くても、速く、まちがえにくくなります。画面に次々と出る数をたしていく「フラッシュ暗算」についていけるのも、このためです。
ただ、頭の中のそろばんは、本物のそろばんで珠を正しく動かす練習を重ねて、少しずつ育つものです。くわしくは そろばん式暗算のしくみ をご覧ください。
毎日5分の練習メニュー
暗算は、長い時間より毎日続けることで速くなります。5分なら、夕ごはんの前やおふろの前にもできます。
| 時間 | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 1分 | 10のなかまクイズ(おうちの方が「7!」→ 子ども「3!」) | まとまりを、すぐ出せるように |
| 2分 | フラッシュ暗算(1日5問) | 数を覚えながら、たし続ける |
| 2分 | 九九や、たし算・ひき算のバラバラ問題を10問 | まちがえずに答える |
プリントで練習したいときは、はじめての 暗算プリント(無料・答えつき)もどうぞ。
おうちの方の声かけ
- 速さより、まちがえなかったことをほめる:正確にできるようになると、速さは自然についてきます。
- 時間を計るのは、正確にできるようになってから:はじめから急がせると、数えるやり方にもどってしまうことがあります。
- 指を小さく動かしていても、止めない:そろばんを習っている子は、頭の中で珠を動かしている途中です。大事な段階なので、そのまま見守ってください。
- まちがえたら、途中から聞く:すぐに答えを言わず、「どこまでたした?」と聞くと、どこでまちがえたかを自分で見つけられます。
よくある質問
暗算の練習は、何歳から始められますか?
10まで数えられて、1けたのたし算がわかれば、10のなかまのクイズから始められます。年長さんから小学1年生ごろが始めどきです。
指を折って数えるのは、やめさせたほうがいいですか?
無理にやめさせなくて大丈夫です。10のなかまや九九がすぐ出てくるようになると、数えるための指は自然に減っていきます。そろばんを習っている子が、珠をはじくように指を小さく動かすのは、別のものです。こちらは止めないでください。
大人でも、暗算は速くなりますか?
なります。コツ1〜4は、大人にもそのまま使えます。毎日の買い物や、割り勘の計算で試してみてください。
学校で習うやり方とちがっても、大丈夫ですか?
筆算は、学校で習うやり方で書きましょう。暗算は、正しい答えが出るやり方なら、どれを使ってもかまいません。いくつかのやり方を知っておくと、問題に合わせて楽なほうを選べるようになります。

10のなかま、いくつ すぐに 言えるかな?
まずは、無料体験へ
そろばん・かきかた書道は体験無料(約20分・持ち物は筆記用具だけ)。アートの体験は40分・1,000円(手ぶらでOK)。教室の雰囲気や先生との相性を、お子さまと一緒に確かめてください。

