塾長あいさつ

私たち森田グループ、こどもスクールのそろばん・かきかた書道に対しての「思い」についてお話させていただきたいと思います。

私は、学習塾 森田塾で二十年以上にもわたって、たくさんのこどもたちの学習指導をしてまいりました。
大手学習塾ではないので、保護者や子供たちとの距離が近いため、お母さんたちの相談を受けたり、しつけなどの指導や、子どもたちからの心の相談なども経験してきました。特に子どもたちの人生初めての試練とも言える高校受験の指導では、何度も涙を流して前を向かせ、彼らとともに私自身も成長させていただきました。
私たち大人もいずれは年をとります。その後の時代に活躍していくのは当然のことながらこどもたちです。
つまりこどもたちの教育こそ将来につながるものであり、そこから様々なモノも創り出されていくと思うのです。

教育の基本「読み書きそろばん」

江戸時代から日本国民の間で「読み書きそろばん」として当時と変わらぬ姿で引き継がれてきた教育の基本です。
今の世の中、数年単位で形が変わっていくものが多い中、三百年以上も形を変えずに現在まで引き継がれているものは大変珍しいことで、本当の意味で「本物」だと思います。
そんな「そろばん」「かきかた書道」も昭和五十年代をピークに減少の一途をたどり、今では当時の十五分の一程度の規模になってしまいました。
しかし高度成長期の本当の意味で基礎教育が「読み書きそろばん」にあったように私たち日本人は、「読み書きそろばん」の日本人らしい文化を忘れてはならないと思うのです。

もともと日本人は右脳型

もともと日本人は、現代の論理的で合理主義の「左脳型」民族ではなく、直感的で感情型の「右脳型」民族だったと言われています。損得ではなく善悪で判断すること、「おかげさま」「ありがとう」という言葉の持つ意味も正確には英語には訳すことができない日本人ならではの美しい考え方からきています。
三百年以上も日本人に引き継がれてきたすばらしい「読み書きそろばん」という基礎教育はこれからの日本に絶対不可欠のものであり、次世代に継承していかなければならないものだと思います。

これからのこどもたちにこそ「読み書きそろばん」を

こどもスクールの先生たちにも研修の一番初めに私の思いはお話させていただき、その思いに共感していただける方だけに「そろばん」「かきかた書道」の指導をしていただいています。最先端のコンピュータたちに教育も必要なのかもしれませんが、私は日本人として強く「読み書きそろばん」をより多くの子供たちに身につけてもらいたいと考えています。

人として大切な「郷中(ごじゅう)教育」

幕末の西郷隆盛、坂本竜馬、勝海舟や吉田松陰などの教育の根源は「読み書きそろばん」。
そしてその上に「郷中(ごじゅう)教育」がありました。郷中教育とは、年長者が年少者を指導し、年少者は年長者を尊敬する。うそをつくな、弱い者をいじめるなということなど、人として生きていくために大切な教えをもとにした教育です。
「そろばん」「かきかた書道」が、次世代を担う子供たちに少しでもプラスに働き、明るい日本を作ってもらいたいというのが私たちの強い思いです。保護者の皆様には少しでも私たちの思いをご理解いただき、お子さまの子育てや教育のヒントになれば、うれしいです。